
夏目漱石の小説『こころ』のあらすじを教えていくよ。
この小説は3つの章に分かれているんだ。まず「上 先生と私」から始まるよ。
物語は、「私」という大学生が夏休みに鎌倉の海岸で「先生」という中年男性と出会うところから始まるんだ。
「私」は先生に惹かれて、東京に戻ってからも先生の家に通うようになるんだけど、先生は何か秘密を抱えているみたいで、いつも寂しそうな様子なんだ。



なぜ先生はいつも寂しそうなのでしょうか?
先生が寂しそうに見えるのは、過去に何か後悔していることがあるからなんだ。でも、それはまだ明かされないんだ。
次に「中 両親と私」という章に移るよ。「私」が大学を卒業して実家に帰ると、お父さんが病気で寝ていたんだ。
「私」はお父さんの看病をしながら、先生からの手紙を待っているんだけど、ある日突然、先生から自殺を匂わせるような手紙が届くんだ。
「私」は急いで東京に戻ろうとするけど、その時にはもう遅かったんだ。



先生はなぜ自殺しようとしたのでしょうか?
その答えは最後の章「下 先生と遺書」で明らかになるんだ。この章は先生が「私」に宛てた長い告白の手紙なんだ。
先生は学生時代、下宿先の未亡人の娘(静)に恋をしたんだ。でも、同じ下宿に住んでいた親友のKも静に恋をしていたんだ。
先生は裏でKを出し抜いて静との結婚を決めちゃったんだけど、それを知ったKは自殺しちゃったんだ。
それ以来、先生はKを裏切って自殺に追い込んでしまったという罪悪感に苦しんでいたんだ。そして、明治天皇が亡くなったという知らせを聞いて、自分も一緒に死のうと決心したんだよ。



先生は最後まで罪悪感から逃れられなかったのですね。でも、なぜ明治天皇の死がきっかけだったのでしょうか?
先生にとって、明治天皇の死は単なるきっかけじゃなくて、自分の生きてきた時代の終わりを意味していたんだ。
先生は明治時代に青春を過ごし、その時代の価値観の中で生きてきた。だから、明治天皇の死は自分の人生の区切りでもあったんだよ。
結局、先生は自殺してしまい、「私」が東京に着いたときには既に遅かったんだ。
この物語は、人間の心の奥底にある複雑な感情や葛藤、そして罪の意識を描いているんだ。特に、信頼と裏切り、愛と嫉妬、そして個人の良心と社会の価値観の間での葛藤がテーマになっているよ。



夏目漱石の小説『こころ』のあらすじをまとめるね
「こころ」は、人間の孤独、信頼、裏切り、そして罪の意識といったテーマを深く掘り下げ、明治から大正への時代の変遷を背景に、人間の心の奥底にある普遍的な真実を描き出した作品なんだ。

